今でも使える考え方が学べます
今から約2500年前の中国春秋時代に呉の国王に仕えていた兵法家である孫武が記したとされる、最古にして最強の兵法書といわれています。
規模的には13編6000字程度程度のもので、少し短いものだそうです。
そしてこれを優れた書として、ナポレオン、武田信玄をはじめ、ビル・ゲイツや松下幸之助、孫正義などのリーダーも愛読されていたようです。
■孫子の兵法への関心
もともと私も三国志などが好きなことから、兵法の教えということに対してはかなり関心がありました。
しかしながら、いわゆるお堅い言い方になっているために、とっつきにくいものであることは事実なのです。(法律用語みたいに・・・)
そして今回、このまんがを手にとりました。
読みやすいストーリーに乗せる形で、その場面に応じた適切な孫子の兵法が紹介されているのです。
兵法もただそれを読むということよりも、実際に想定される場面に照らし合わせてその意味を理解すると、自分自身の生活上での出来事に当てはめることもできますし、さらにもっと知りたいという関心欲にもつながってくるかと思います。
【スポンサーリンク】
■お話の流れ
あるお米を扱う会社での事業戦略を企画推進していくことを題材に要所で孫子の兵法の一節が飛び出し、直面している状況に適切な適用をしてくれています。
それがとても分かりやすくて良いのです。
いわゆるビジネスを進める上でよくあるであろう場面にうまく活用できるようなお話になっています。
登場するキャラクターもそれぞれ個性があって面白いし、キーマンとして出てくる掃除のおばあさんも素敵な感じです。
最後は少しウルっと感動してしまう場面もあります。
本書の後半には、お話で出てきた一節をさらに詳しく解説してくれているのでとても参考になりました。
■印象に残る一節
私の一番印象に残る言葉としては「戦わずして勝つ」というものです。
以前、経営学の概念的なこと学んだ機会があったのですが、まさにこの言葉が頭に浮かんできました。
でもさらに恐ろしさを感じた一節もあります。それは
「古(いにしえ)の善く兵を用うる者は、能(よ)く敵人をして前後相い及ばず、衆寡(しゅうか)相い恃(たの)まず、貴賎(きせん)相い救わず、上下相い扶(たす)けざらしむ」
という一節です。
この意味は「昔から戦上手は、敵の前衛と後衛の連携を断ち、大部隊と小部隊が協力し合わないようにし、身分の高い者と低い者が支援し合わないようにし、上官と部下が助け合わないように仕向けた」というものです。
これを知った時に、自分の率いる組織のことを思い浮かべました。
すなわち、この状態に周囲からされなくても、自らがこの状態にしてしまうことが組織の弱体化につながってしまうということ・・・
ハッとさせられました。
そういう意味でも孫子の兵法は自身の仕事にも非常に役立つものだと実感しました。
業種などは異なっても、想定できる仕事の場面において考え方として柔軟に活用できるものです。
繰り返し読んで自分の中に浸透させる価値を感じます!
【スポンサーリンク】
|