「副業」というキーワードはここ数年でかなり聞く機会が増えてきたと思います。
2018年に発信された政府の「モデル就業規則」の中で、副業の「禁止」から「解禁」に舵を切ったことにより、様々な企業が、意識をしはじめています。
定年の年齢が上がる傾向や、人生100年と言われる時代において、ずっと継続してきた本業以外の視点も今後は、個人にとっても大切と言えます。
この本では、「副業」と「複業」の違い、と「複業」へのアプローチ方法について教えてくれます。
自分自身の人生を豊かにするきっかけに是非読んでみてほしいです。
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■「副業」と「複業」の違いとはなんだろう
大抵の方が頭に思い描くであろう「副業」ですが、これは本業の空いた時間を活用してちょっとした副収入を期待している(お小遣い稼ぎ的なこと)もので、あくまでも2つ目の業務としては重きをおいていないものと言えます。
それとは異なり「複業」は自分の本来の仕事の中ではやれないことをやる、それを通じて自分の市場価値を高めるためのチャレンジ活動です。
その活動で得ることができた、新しいスキルや人脈などが今後の人生にもプラスに働き、なおかつ、「本業」にも良い影響を生じさせる。
それが「複業」なのです。
多くの企業は恐らく、「副業」ではなく「複業」を認める方向に就業規則を整備しているかと思います。
■「複業」のメリットってなんだろう
まず1つ目は「本業」をやっているだけでは見ることのできない、新しい領域の環境を追求できる点です。
2つ目は新しいスキルや人脈など、自分にとっての「無形資産」を蓄積でき、結果として自分の市場価値を高めることにつながります。
3つ目は「本業」という、自分にとっては安泰の環境を残しつつ、別の領域において自分が通用するかを試すことができるということです。
この3点を理解するだけでも、「複業」のメリットは個人にとって非常にありがたいものだと感じます。
企業側にとってみれば、現会社の「本業」に専念してくれたほうが良いと思うはずですが、それ以上に社員個人の人生を豊かにするという視点で、就業規則の改定を決断しているのだと思います。
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■複業をスタートするには
まずは目的をはっきりさせましょう。
自分がなぜ「複業」をしたいのかをはっきりしておけば、継続して活動する原動力にもなります。
そして、自分がどんなことができそうなのかを考えます。
今まで自分がどんなことをしてきているのかを振り返り、自分の強みを認識してみることです。
さらに現状の環境分析です。今、そしてこれからの時代において何が求められていくのか?を自分なりに研究してつかむことです。
これから伸びる分野に挑戦するということができれば、モチベーションも高まるというものです。
■うまくいく人が持つ心構えとは
この本では5つの心得を紹介してくれています
1.先義後利:目先の儲けに走らず、貯信せよ
2.本業専念:本業で成果を出すことにこだわれ
3.公明正大:「伏業」にするな。周囲に共有せよ
4.自己管理:睡眠時間を削ってはいけない
5.他者配慮:家族、上司、同僚への感謝とリスペクトをわすれるな
決して自分よがりの活動ではなく、自分を高めるためには、努力、自己管理、周囲への感謝という気持ちを持っていることが大切なのです。
■まとめ(感想)
自分自身の感覚としては5年前には「複業」という概念は全くポピュラーではなかったと思っています。
コロナ禍という経験も手伝ってなのか、IT技術の可能性も分かり、いろいろと別の活動も可能であるという意識が芽生えたことも要因なのかもしれません。
自分自身の市場価値を上げる活動は、今の本業だけにあるのではないという考えは、今後当たり前の時代になってくるのだと感じました。
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