変化の多い世の中、ここ数年のコロナ禍から登場してきた新しい仕事のやり方・・・
恐らく個々人に求められる仕事の質や量が今まで以上に高くなってきているのではないでしょうか。
仕事は増える一方なのに、個人が持っている時間はそのままです。
労働者の保護という観点で、残業できる回数や時間の制限は法律上でも決められているのですが、かえってそれが足かせに感じてしまう人も多くいるのではないかと思います。
ただし、これは意識と習慣である程度回避できることでもあるのです。
自分の中で、いつまでに、ここまででいいというラインを引くことによって、逆に仕事の質やスピードは高まったりします。
この本では「すぐやる」というよりも「短くやる」という視点で5つの原則をベースにトータル42のコツを紹介してくれています。
なにか自身にとって役に立ちそうなことを見いだせればラッキーですね!
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■状況と情報を分析する
PDCAサイクルという言葉は良く聞くと思います。
著者はこのPDCAの前にCの局面を設けることが大事だと言っています。
それが状況と情報の分析です。
目の前の仕事に着手する前に、いろんな角度から最低限の状況と情報をチェックするのです。
それが世の中の状況や、会社の状況、またこの仕事の意思決定に関わる人の意識など、事前に確認することは非常に有効です。
仕事で一番気持ちがなえるのは、手戻りがあることです。
せっかく頑張って時間をかけて進めてきた仕事を求められる方向が違っていたという理由で、はじめからやり直しとなると、その打撃は計りしれません。
これからやる仕事の方向性をまず確定しておくためにも状況と情報をしっかりとキャッチしておきましょう。それに必要なのは「行動力」ですね。
■着手する順番を考える
そもそも難しいタスクは時間がかかるものです。
それを後回しにしているとどんどん時間は経過してしまい、結局期限を守ることができなくなってしまいます。
上記の状況と情報を仕入れた後はタスクの方向性を決めて、そこからタスクを細分化して項目的に何をこなすかを列挙し取り組んでいきます。
そうすれば何をこなせばこのタスクを完了できるという全体のイメージを持つことができるでしょう。
難しいタスクほどそれを早めに取りかかったほうが良いのです。
■やらなくてもいい仕事をしない
MUSTWORKとWANTWORKという言葉があります。
それとは別にNO VALUE WORKというのはやらなくても誰も困らない仕事です。
これは思いきってやめてしまいましょう。
人間というのは不思議で、一旦取り組んでしまった仕事や過去の習慣からなんとなくやっている仕事に対しては「ムダ」と感じて思いきって切り捨てることが非常に苦手な動物だと感じます。
また、どんな仕事も完璧に仕上げるまで次に進まないという人も多いのではないでしょうか?
この本では全てのタスクで満点を取る必要はなく、70点で十分だと言っています。
余力があればさらにそれをブラッシュアップすればいいのです。
70点の状態でもその方向性が間違っていないかを早めに報告者に対して確認をすべきです。
その段階であればまだ修正もできます。それも一つの手戻りを防ぐコツなのです。
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■なんとなく会議やってませんか
何にも決めずに決められた時間だけダラダラとしゃべって終わる会議・・・
ムダですよね。
時間制限はもちろんなのですが、その時間で何を決めるかをきちんと目標をもって臨むことが必要です。
これは誰もが感じていることだと思いますが、強い意識をもたなければなかなかできないことです。
そして日常でメールへの対応にもわりと時間をかけている人も多いかと思います。
・儀礼的なリアクションはしないこと
・CCは必要最低限に抑えること
・会議のスケジュールはその場ですること
・気の利いたフレーズを使おうとしないこと
こんなコツも紹介してくれています。
確かに思い返してみれば、丁寧すぎるリターン、関係者にはとりあえずCC、会議日程一度確認してからリターン、手紙並みに凝りに凝った言い回し・・・ やってしまうことがありますね・・・
■自分だけでやろうとしないこと
ひとりで仕事を抱え込むという人も多いのではないかと思います。
結果どうでしょうか?仕事が回らなくなって自滅するという感じになりますよね。
自分にもスキルの限界というものはあると思います。
不得意な分野もあるはずです。
不得意なことにいくら時間をかけても生産性は高まりません。
それだったら得意としている人にどんどんお願いしましょう。
その場合にこれは誰にお願いすればベストだということを日常から情報収集しておくことが大事です。仲良くしておくことも大事ですよ。
そして、お願いした仕事の状況はこまめなコミュニケーションから状況をつかむとよいですね。
問題が生じたら速めに摘み取ることが大事なので、こまめな機会をつくることが大事なのです。
■感想
普段の自分自身の仕事のやり方を見直すきっかけになりました。
もちろん日々忙しい状況ではあるものの、考え方ひとつで、状況は変えることができるという強い可能性を感じました。
まず自分で実践をしてみて、さらにそれを部下にも伝えていく、そして自分の抱える組織トータルで実践できれば、生産性の高い組織、そして各個人の自分時間の創出もできていくのではないかと思っています。
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