目を引く装丁からの出会い
この「夢幻花」は装丁が刷新されたバージョン(淡いブルー)に魅せられて、書店で手に取りました。
今は書店でこの装丁にお目にかかることはできるのでしょうか?
装丁ってやっぱり大事です!とてもきれいな色じゃないですか!
■夢幻花あらすじ
ある花(黄色いアサガオ)に関係する事実をめぐり、幾人もの登場人物が動きます。
それが最後には全て繋がりを持ちます。
それぞれの登場人物の性格や、その人たちが振る舞う場面の絶妙な切り替えなどが秀逸です!
自然とドラマの映像が頭に浮かんでくる程でした。
主人公の蒼汰の言葉で出てくる、「世の中には負の遺産というのがある。それを誰かが引き受けなきゃならないんだよ」という言葉に私自身はすごく重みを感じました。
花を愛でながら悠々自適な生活を送っていた老人・秋山周治が殺されることから物語は始まります。
遺体の第一発見者は孫娘である梨乃。
梨乃は祖父の死後、庭から消えた黄色い花のことが気にかかり、花の写真をブログにアップします。
そしてその情報を見て、身分を隠して近づいてきた警察庁に勤務するエリート・蒲生要介という人物。
要介の弟・蒼太と知り合いになった梨乃は、蒼太とともに事件の真相と黄色い花の謎解明に向けて動き出します。
西荻窪署の刑事・早瀬らも事件の謎を追いますが、そこには別の思いも秘められていたのです。
その花には警察もが隠したい事実もあることがわかります・・・
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■幻の黄色いアサガオ
黄色いアサガオというものは実在するのか?
素朴な疑問を持ったので、少し調べてみました。
子供のころからアサガオの観察などには携わってきたものの、言われてみれば黄色いアサガオというのは見たことがなかったです。
専門的な科学知識は全くないので詳細はわかりませんが、専門家の方々の取り組みにより実現しています。
幻の「黄色いアサガオ」と言われているようですが、非常に夢のある取り組みですね!
写真も掲載してくれているのですが、また違ったアサガオの雰囲気が楽しめます。
【参照】
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■夢幻花の評価
東野圭吾さんの夢幻花は個人的にはあまり表立って目立っていない印象もあるのですが、ネット上での感想をつぶさに見ていくと多くの方々が高く評価している感じでしたね。
<感想の例>
・全く先が読めないが、終盤に向かってすべてがつながってくる爽快さ
・東野圭吾さんらしい理系脳と伏線の回収が気持ちいい作品
・人物の視点の違い、緻密な構成とプロローグ、東野氏の観察眼が光る上質ミステリー
などなど、読んでいて嬉しいコメントも多かったです。
■夢幻花を読んでの感想
ストーリーの中で蒼太と梨乃が協力しあい成長していく姿が私にとってはすごく初々しく映りました。
この作品は東野さんご自身もかなり力を入れたとおっしゃっていました。
確かにその通りで読み手の意識をくぎ付けにするストーリー展開だと思いました。
ずっと手元に置いておきたい一冊であることは間違いありません!
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