読書-Harinezumiの生活

読書好きな自分(読書垢)が読んで本で伝えたいことなどを書いていきたいと思います!

乙霧村の七人 ~伊岡 瞬~  ミステリアスな装丁にひかれた一冊です


 かつて乙霧村で、戸川稔という男に一家五人が殺されるという凄惨な事件が起きた。あれから二十二年──この事件を題材に『乙霧村の惨劇』という作品を書いた泉蓮が顧問を務める大学の文学サークルのメンバー六人がこの村を訪ねる。事件当時と同じ豪雨の中、彼らは斧を持った大男に襲われる。閉ざされた集落で一体何が起きたのか!? 戦慄のホラー・サスペンス!

 

 伊岡さんの作品をどんどん読みあさっています!とても読みやすく私は大好きです。

 ある村にまつわる惨殺事件系で思い出すのは、やはり「八つ墓村」や「野生の証明」
のシーンなどでしょうか」・・・映像を見たのは子供の頃でしたが、大人になって見返してみてもおぞましいシーンかと思います。それを彷彿させるエピソードから始まっていきます。

 

 関係者による証言でこのエピソードの真相が分かる時の驚きと、間違った形での世の中への伝承が、拭い去れない事実になってしまうという現実も実感しました。そして「友里」さんの正体が最後に分かるのも意外性がありました。大学生のサークルグループの一員として登場しているのですが、冒頭に「私だけ4年生で普通なら就職活動で忙しいのでサークルどころではないが、私にはその必要がないため・・・」という言葉が気になっていたのですが、そういうことだったのか!!と納得しました。

 

 さらに、解説では喜国雅彦さんが装丁デザインを担当されたお話が書かれています。
実は私も本をチョイスする時に装丁に目を奪われることも多いので、楽しいお話が読めて良かったと思います!!

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