私の母は現在かなり高齢になっており、認知症を患っています。
日々穏やかに生活はしているものの、昔の記憶はかなり薄くなってしまっており、昔話などはできなくなりました。
もともと読書が好きな母でしたので、いろんな本を読んでいたのだと思います。
英語も得意な人でしたから、良く英語の原書なども実家にはありました。
そんな中で私が子供のころに勧められた本がありました。
冒険系小説でおなじみのジュールヴェルヌの「南十字星」という本です。
ジュールヴェルヌと言えば「十五少年漂流記」「八十日間世界一周」「海底二万里」など代表作品がたくさんありますが、母はこの本を私に勧めてきました。
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■わくわくする冒険小説
今では読書する場合のほとんどがミステリー分野を好んでいますが、冒険小説ももちろん嫌いではありません。
冒険小説の代表格と言えるジュールベルヌは母に教えてもらうまでは全く知りませんでした。
どちらかというと、小説のタイトルはなんとなく知っていたのですが、作家については知らなかったという感じです。
この「南十字星」というお話では大きなダイヤモンドをめぐって争奪戦騒動が広げられていきます。
そのダイヤモンドを手に入れるために様々な困難を乗り越えていくという展開にわくわく度が止まらなくなります。
ミステリー小説がどきどきなら冒険小説はわくわくなのです。
■子供時代の理解度
とても面白いからということで母から渡されたのですが、その時はまだまだ子供で活字を読むことに慣れていませんでした。
なので自分にとってはあまり内容が理解できなかったことを覚えています。
そのうちに、本そのものもどこかに無くなってしまっていました・・・
でも、時々あの本はどうしただろう?
わくわくする内容だと母が勧めてくれたことはしっかりと覚えている。
もう一度手に取ってじっくりと読んでみたいな。
という記憶のフラッシュバックが時々生じていました。
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■再び入手に成功
現在、私も年をとって読書好きになっていますが、どうしても母から勧められたこの本のことが気になりすぎて、古書で捜索をしました。
そして結果無事に購入することができました。
かなり古い状態ではありますが、記憶にある懐かしい装丁に昔のことがよみがえってきました。
きっと母はもう覚えていないことだと思います。
今後もこの本は大事にしていきたいと思います。
そして改めて手に取ってじっくりと読んでみたいと思います。
母が感じた同じ感動を自分も同じように感じることができるでしょうか・・・
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