鎌倉の片隅にあるビブリア古書堂は、その佇まいに似合わず様々な客が訪れる。
すっかり常連の賑やかなあの人や、困惑するような珍客も。人々は懐かしい本に想いを込める。
予期せぬ人と人の絆を垣間見ることも。美しき女店主栞子はページをめくるように、古書に秘められたその「言葉」を読みとっていくのです。
彼女と無骨な青年大輔が、その妙なる絆を目の当たりにしたとき思うのは? 絆はとても近いところにもあるのかもしれない──。
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■取り上げられている古書たち
自分の好きなビブリア古書堂の第3弾です。
今回のお話で取り上げられている主な古書は以下になっています。
今回はSF関係、ロシアの実写アニメ、そして最近は「銀河鉄道の父」でも話題になった宮沢賢治の作品が取り上げられています。
いずれも私の読書人生の中には、この本を通じてでないと登場はしてこない作品ばかりでした。
・たんぽぽ娘:ロバート・F・ヤング
・チェブラーシカ:エドゥアルド・ウスペンスキー, ロマン・カチャーノフ
・春と修羅:宮沢賢治
■たんぽぽ娘
ロバート・F・ヤングの「たんぽぽ娘」にまつわるお話では、ある男性が別れた奥さんにかつてプレゼントした本を失い、それを取り戻そうとすることから事件が起こります。
思い入れの強い本は、なかなか入手困難な1冊であったため、ある時古書市場から紛失する事件が起こり、その嫌疑が栞子さんに及びます。
濡れ衣を晴らそうと事実を追求していくと、意外な事実が分かるのです・・・
古書市場など、古書業界ならではのやりとりが非常に興味を持たせてくれるお話です。
たんぽぽ娘はこのお話で私も知ったのですが、さっそく入手して読んでみました。
ロバート・F・ヤングの短編集なのですが、このたんぽぽ娘というお話はとても良かったです。
不思議な気持ちとほっこりさを感じることができるSF小説です。
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■チェブラーシカ
実写アニメ、「チェブラーシカ」はある女性とその母親の絆を戻すきっかけとなる作品でした。
この作品がはじめは思い出せずに、登場する動物や記憶に残っている状況などから栞子さんが捜索をお願いされることになります。
捜索のやりとりを通じて、親子間では素直になれなかったお互いの気持ちを確かめ合うことにつながり、絆を深めることになります・・・
もともとこのチェブラーシカはロシアの実写アニメだったんですね。
少しだけ映像を見たことがあるのですが、なんとなく物悲しい感じの写真アニメだったような・・・
今度きちんと見てみようかと思っています。
■春と修羅
そして文豪、宮沢賢治の「春と修羅」です。
内容については現在は青空文庫でも見られるようですが、古書が好きな私にとっては、わくわくするようなお話でした。
実際にネットなどで見てみると、復刻版であってもその味のある装丁は魅力的ですね。
お話の中で、この古書を親族に残した方のセリフ「テナルディ軍曹にきをつけろ・・」
がキーワードになりました(私も勉強になりました)
「銀河鉄道の父」でも話題になった宮沢賢治の作品は、実はまだあまり読んだことがありません。
先日銀河鉄道の夜(短編集)を購入したので、今後じっくりと読んでいきたいと思っています。
■まとめ
ビブリア古書堂の事件手帖は自分にいろんな本の情報を植え付けてくれるとてもありがたい本です!
今では入手が困難な本にも触れているのですが、それぞれの作品の内容はやはり気なるものです。できる限り入手して目を通してみようと思っています。
「ビブリア古書堂の事件手帳」は、本を通じて新しい本に出合うきっかけを与えてくれる素敵なシリーズ本だと感じています!
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