人生をやり直せるとしたら何をコントロールする?
以前から私が好きな藤子・F・不二雄先生の作品「未来の想い出」を手に取りました。
先日新しい書店がオープンしてコミックのコーナーをぶらついていたらたまたま目にしたのですが、すぐに購入してしまいました!
この作品は「ビッグコミック」に1991年6月~1991年8月にかけて掲載されていたようです。
ドラえもんなどの代表作品以外にも藤子・F・不二雄先生の作品には魅力的なものが多くあります。
SFものなど、いわゆる読ませる長編マンガもたくさん残されていますよね。
大人が読んでも考えさせられるような問題提起作品もたくさんあります。
この「未来の思い出」という作品は今回初めて目にしました。
このストーリーのメインは人生のやり直しをコントロールすることです。
自分も50代半ばを迎えて若い頃を振り返る機会も増えてきているような気がします。
そんな自分にとっては琴線に触れる物語でした。
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■あらすじ
ベテラン漫画家「納戸理人(なんどりひと)」は自分が発表する作品が世の中に認められないことに対して、あきらめの境地に立たされていました。
昔はヒット作品を生み出して売れっ子漫画家として活躍していたのに・・・
ある日、付き合いで出向いたゴルフでたまたまホールインワンをしたことで驚きのあまり心臓麻痺を起こし敢え無き最後を遂げます・・・
死の淵をさまよいながら理人がたどりついた世界は、自分が漫画家をめざしてがんばっていた若き頃でした。
意識は今のまま、過去の自分の人生を改めてたどることになるのです・・・
一度たどった人生をかみしめながら自分が後悔していた様々な瞬間を思い出します。
そして改めてゴルフでホールインワンをするあの日にたどりつきます。
理人はわかっていました。
そこからまた自分の人生が繰り返されるということを・・・
今度は後悔のない人生を送るために、理人は起こるべき事実を自分の理想の方向に進めていきます。
そしてたどり着いた未来は!
■人生をやり直せたら
このお話を読んで、自分の人生を少し振り返る機会を得ることができました。
日常生活のなかでも時々若い頃の場面がフラッシュバックする瞬間はたくさん経験しているのですが、幼少のころからどんな人生をだどって来たのかを振り返る機会はなかなかありませんでした。
でもいざ振り返ってみると、50年とちょっと生きてきている人生もなんだかあっという間に今に至っている感じもします。
振り返るには要所要所でポイントがあります。
それは自分にとっての印象深いイベントや心に残った言葉などが関係しているようなことです。
そのポイントをつないでいくと自分の人生の大筋の線が見えてくるような気がします。
もしやり直せるとしたら自分ならどこのポイントに注目するのか?
なかなか難しいことですね。
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■人生の方向を変えるほどの選択はあったのか?
あのとき違う選択をしていたら今の人生がどうなっていたのか?と考えると確かに興味が沸きますよね。
想像することは自由なので、好き勝手にいろんなことを妄想してしまいました(笑)
こんなこと今までやったことがなかったのですが、自分のこの先の未来を考えることにもつながるかもしれないと思えました。
恐らくやり直したい瞬間は人によって全く異なると思います。
どんな友人と付き合うべきだったか、勉強はもっとしておくべきだった、就業先は良かったか、結婚相手は?
基本的に今が無難に流れていることを思えば、本当にやり直しが必要か?と考えると
今の人生もまんざらでもないと思えてしまうのです。
■感じること
物語を読んだ直後は、こんなことが現実的に起こるのであれば経験してみたいなと感じたのですが、自分の人生を振り返ると、そこまで後悔をしてきていることは無いのかなと感じました。
今までに出会ってきた人や、自分が経験してきたことは大事ですし、それを覆そうとは思えませんでした。
ひょっとして何度もやり直せる人生だとしたら、たとえ成功に導けたとしても、その人生に深みや価値はなくなってしまうのかもしれません。
コントロールが100%できてしまう人生はきっと面白くないのだと自分に言い聞かせてみました!
作品が発表された翌年には森田芳光監督により映画化もされています。
今度映画も是非拝見してみたいと思います。
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