鎌倉の片隅でひっそりと営業をしている古本屋 「ビブリア古書堂」。
そこの店主は古本屋のイメージに合わない、若くきれいな女性でした。
初対面の人間とは口もきけないほど人見知り。
接客業を営む者として心配になる女性でした。
しかし、古書の知識は並大抵ではないのです。
人に対してと真逆に、本に対しては人一倍の情熱を燃やす彼女のもとには、いわくつきの古書が持ち込まれることも多く・・
古書にまつわる謎と秘密を、抜群の知識と洞察力で解き明かしていく様が心地よい。
これは栞子(しおりこ)と奇妙な客人が織りなす、“古書と秘密”の物語です。
【スポンサーリンク】
■あらすじ
祖母を亡くした五浦大輔(ごうらだいすけ)は祖母の残した書物を処分するために、ある古書堂を訪れました。
そこで店主の篠原栞子(しのはらしおりこ)に出合います。
持ち込んだ本は夏目漱石全集。その中の1冊「それから」に漱石の直筆?と思われる署名があったため、大輔は高く買い取られるかもしれないと期待をします・・・
あえなくその署名はにせものだと判明するのですが、それ以上にその1冊に隠された大輔の祖母にかかわる重大な背景が分かりはじめるのです。
大輔の祖母にはある秘密があったのです・・・
■古書の魅力
ビブリア古書堂の事件手帳は私の本好き精神に輪をかけてくれた作品の1つです!
古書に興味を持ち始めたのもこの本がきっかけでした。
栞子さんの本の知識はもちろんのこと、その本から得られる情報からその本にかかわる人の背景や事実までも読み解いてしまう・・・
そんなシーンを読むたびに、古書というものはいろんな人の手を渡り歩いてきて今があること、古書そのものに歴史が積みあがっていくことに対して非常に新鮮さを感じました。
【スポンサーリンク】
■様々な古書の紹介
その後のお話では以下の古書も登場します。
自分の人生の中では今まで触れることのなかった作品ばかりです。
知らなかった知識をインプットすることができる嬉しさと、お話に出てきた作品を紐解き、自分の読書の幅を広げることにもつながりました。
・小山清 「落穂拾い・聖アンデルセン」
・ヴィノグラードフ・クジミン「論理学入門」
・太宰治 「晩年」
お話は映画やドラマでも映像化されており、そちらもしっかり、しかも何度も鑑て楽しんでいます。本が好きな方には是非おすすめの作品です!
【スポンサーリンク】
|