読書-Harinezumiの生活

読書好きな自分(読書垢)が読んで本で伝えたいことなどを書いていきたいと思います!

映画 蟹工船 ~身が引き締まるGWの始まり~

GWに突入しました。初日の朝は以前から気になっていた「蟹工船」の映画を視聴しました。以前このブログでも紹介させていただきましたが、内容は知っているものの、映像化されたものを見るのは今回が初めてでした。松田龍平さん、西島秀俊さんらがそれぞれの役の立場でみごとなまでの演技を披露しています。役者さんってやっぱりすごいですね。

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蟹工船」は小林多喜二原作であり、労働者側の立場で、自分たちの人権を自分たちの手でつかもうとするお話です。現在でいうところの労働組合の考え方の原点を知ることができるような気がしました。

 

時代背景にもよりますが、少なからず現在でも、組織のヒエラルキー的な圧力は上から下に向かってすんなり落とされても、下から上に向かってそれを跳ね返すことにはかなりの意識と力が必要になってくることは事実だと思います。

 

制度上でなんでも言える風土などを売りにしている会社もありますが、果たしてそれが本当の意味で機能していることなのか?それが外に対して見せかけの制度ではないか?ただ、上層部が満足しているだけではないのか?

 

従業員は必要以上に忖度していないか?仕方がないことだとあきらめてしまっていないか?そもそも意見を言うことに関心があるのか?他人ごとにしていないか?など、双方の意識面の歩み寄りが無い限り、状況が変わっていくことはありえないのだと強く感じました。


特に「他人ごと」ということには自分にとっても非常に胸が痛くなります。映画の中でも、「代表者を立てるのではなく自分たちひとりひとりが代表なんだ」という言葉が心に残りました。映画では上層部の圧力に一度は屈したものの、くじけない気持ちが集結して再度立ち向かうという決意が現れるところで終わります。個人的にはその先のお話も見てみたかったという思いがありますが、そこは視聴した各人がそれぞれ考えるべきことなのかもしれませんね。

 

この映画は気持ちを引き締める意味でも是非お勧めです。