スイッチ ~潮谷 験~
【スイッチ ~潮谷 験~】
押す?押さない?
1か月何もしなくても100万円。ただし押せば幸せな家族が破滅するスイッチ
を持って暮らすこと・・・
誰も押さないはずだった・・・
またしてもこの装丁帯の言葉にやられてしまいました!読みたい衝動に駆られて購入。
押すはずないだろう。しかしあえて自由な権利が与えられたら
押してみたいと思ってしまうのが人間?
はじめ想像するに、人間の極限の心理状態などがつづられているのかと
思っていました。しかしながらそのスイッチは意外な状態で押されることに!
宗教的な考え方の背景や、複雑な人間関係などじっくりと読んで理解する
ことの楽しさと、意外な展開に驚かされました。
それぞれの登場人物がこの事態を乗り越えたことで、気づきや今後の人生観
などが変化していく様がすがすがしい感じを受けました。
個人的には題名ほど「スイッチ」がフォーカスされていないことと、
最後のエピローグが少し長いかな・・・と感じましたが、全体感としては
すごく楽しめた作品でした!