沢木耕太郎さんの深夜特急は時々読みたくなるのです。
なんだか無性に読みたくなって、先日全巻を一気に購入してしまい、ようやく第1巻「香港・マカオ編」を読み終わりました。
30年以上前、若いときに読んだ記憶がよみがえりました。
あの頃は一人旅というものに憧れていたこともあって、夢中になって読んだものです
海外というわけにはいかなかったものの、自分もそれを真似するように、会社の休暇を利用して、宿も予約せずに関東から東北をぐるっと一周するようなひとり旅を楽しんだことを思い出します。
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■列車の旅のロマン
男というのは不思議なもので、そんな些細なひとり旅を成し遂げただけでも、なんだが自分が少し成長したような気になって・・・
ちょっとした優越感に浸っていたことも思い出しました。
まだ20代の頃でしたが、自分がかつて実施した一人旅は少し変わっていて、特に時間をかけて各駅停車の列車をわざと選択し、時刻表を見ながら次の列車を待つというようなゆったりのんびりと過ごす雰囲気を楽しんだものでした。
あくまでも国内の狭い範囲で、東北地方を一巡してきた一人旅でした。
知らない駅のホームで数時間待つこともありましたが、そんなゆったりとした時間を楽しんだのです。
その時々のその土地や駅の様子など、特に記録していたわけではないのですが、実にはっきりと記憶には残っているんですよね。
そんな自分の行動と照らし合わせて「深夜特急」を楽しむことができています。
■香港・マカオ編では
この香港・マカオ編で印象に残っているのは、「大小」というサイコロを使った賭博の場面が多く出てくることです。
勝ったり負けたり、ディーラーの裏を読んだりと、なかなか面白い展開に自然とひきこまれてしまいます。
日本ではあまり見ることのできない光景が、その地域ではあたりまえの文化になっている様子がよくわかります。
今の時代では変化していることも多いと思いますが、訪れた土地はいわゆる観光地ではなく、普段の住民の生活感を知ることができるのも、この本の魅力でもあるのです。
■感想(まとめ)
普段はミステリー系の小説を読むことがほとんどですが、時々このような旅の記録を追ってみるのも楽しいものです。
巻を読み進めていくと、若きころの沢木さんとともに列車の旅をしているような感覚を得ることができています。
続巻としてはマレーシアやインドからシルクロードへ、どんどんヨーロッパ方面に向かっていく様が記録されています。
今後も我が蔵書としてしっかりと手持ちにしておき、時々読み返してみたいと思っています!
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