勤務地だけでなく上司まで選択可能 北海道の企業が進める「社員ファースト」の秘策
というニュースを拝見しました。
「上司ガチャ」による離職を防ぐ画期的な人事制度を導入している会社として紹介されています。
私も仕事がら、配属先の社員の不適合から生じる人間関係の悪化により、メンタル不全に陥り結局休職から退職へ・・・というケースは何件も見てきました。
専門家の方からの意見としては「日々の働く意欲の明暗を分けるのは、日常的な職務でかかわる半径10メートル以内の人間関係」だとの指摘もあるようです。
そんな中で、今回のような「社員ファースト」という観点での制度については社員目線、会社目線双方にとってどのようなメリットがあるのでしょうか?
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■先輩や上司とのミスマッチの原因とは
あくまでも一般論ではありますが、ミスマッチの原因として挙げられるのは、受け入れ側の上司や先輩の対応がよくないということ・・・
特に新人が入ってきた場合に、上司や先輩はもともと忙しい中で、新人に対して丁寧な指導ができずに放置状態になってしまうケースも多いと思います。(本来はダメです)
しかしながら、様々なケースを見てきている私が感じているのは、受け入れられた側にも原因があることが少なくありません。
新人という冠がついてしまっているかもしれませんが、ただただ待ちの姿勢、積極的な行動をしてみようと思わない。
教えてもらっていないからできないという意見・・・(これもダメです)
こんな状況を見ていると、上司や先輩側、新人側の双方が歩み寄らない限り、問題は発生してしまうような気がします。
忙しさやそもそもの人間的性格の部分など複雑に絡み合って問題は生じてくるものですが、基本的な原因はそんなところにあると感じています。
制度で解消するという以前の問題でもあるわけです。
■社員ファースト視点で気を付けること
今回紹介されていた企業の考え方として印象的なことは「自分のキャリアの責任は自分にある」ということ。
社員ファーストでありながら、その選択は自己責任であることを強調していることです。
社員が勘違いしてはいけないのは、気に入らない環境を自分の意見で変えられるということではなく、自分の将来的キャリアをしっかりと考えた場合の選択をどうするのか?を真剣に考える必要があるということです。
言ってみれば、逆に厳しい選択権を与えられているということを自覚しなければならないということですね。
決して社員のわがままを聞き入れる制度ではないということです。
しっかりとした自覚の中で、今回のような制度をうまく活用できるのであれば、社員個人にとっても会社にとっても「winwinな関係」を築けると言えるのではないでしょうか!
■今後の世の中における自己責任
自律的成長や自律的キャリア形成という言葉がここ最近頻繁に聞かれるようになってきました。
今の時代では一つの会社にとどまるのではなく、人生トータルとして自分自身がどのようなキャリアを形成し、そのためにどんなことを学んで成長していかなければいけないのか?を真剣に考える必要が出てきました。
ひとつの会社に所属していれば定年まで安泰という時代はもう終わっています。
会社という組織に所属しているのであれば、その中でどうすれば自分の市場価値を高めることができるのかを考えて行動すればこそ、結果的にその企業にとっても戦力になる人材になるのでしょう。
今回紹介されている制度は、社員のためでもありながら会社のためでもあるということがよく理解できます。
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